京つう

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2009年05月03日

拝むように弾いてくれ

飲み会で騒ぎ疲れ、飲み疲れて家路につく。
小鳥の鳴く声が聞こえ出す。
空が白みがかっている。
朝が近い。
また新しい一日が始まる。

でも、彼はもういない。
忌野清志郎さんが、昨日亡くなった。


僕は彼からどれだけの影響を受けたかわからない。
どれほど彼に救われたかわからない。
頭からつま先まで、僕の成分表示のかなりの部分は、忌野清志郎という男が占めている。
大麻で体をぼろぼろにして、のどもつぶして、ろくに眠りもせず、
骨と皮だけになったひょろひょろの体を、化粧と派手なキャミソールやスカーフなんかで覆い隠して、彼はがなり散らすように歌っていた。
彼に直接出会えそうな機会は今まで2回あり、僕はそれを2回とも逃した。
ap fesという野外フェスティバルでスタッフをしていた僕は、2007年も、2008年も、彼の歌を心待ちにしていて、そして彼は癌と闘うためそのどちらも直前になって参加を見合わせたのだった。

彼が癌を告白したとき、誰もが「何か」を了解し、誰もが「何か」を覚悟していた。
僕だってそうだ。
でも、それでも、彼はあっけらかんと、言ってのけた。
とびきりかっこいい笑顔でもって。
彼はHPにこう記した。

「ブルースはまだまだ続いているというわけだ」

僕は今、RCサクセションのアルバムをこんな時間にも関わらず爆音で聴いて、この文章を書いたりしている。
新しい一日がはじまる。
彼を除いて、新しい一日がはじまる。
なんでこんなことが起こりえるんだろう?
カーラジオからはスローバラードが流れ、トランジスタラジオからはリバプールの音楽が届く。僕はデイ・ドリーム・ビリーバーで、君はクイーンで。
心から思う。
こんな夜に、お前に乗れないなんて。

ブルースはまだまだ続いている。
今はただ、その言葉を何度も何度も繰り返しながら、彼の歌を聴き続けるしかできない。
でも、朝がくれば――もうそれは目前に迫っているけれどーー、僕は吹っ切って何かをはじめようと思っている。

「愛し合ってるかい?」
彼ははにかむ。
「ありがとうございました」
僕は涙ぐむ。

かつて日本にこれほどかっこいいロックミュージシャンはいない。
僕にとっては、カート・コヴェインよりも偉大な人物だ。

忌野清志郎、享年58歳。
ありがとう。
こころから。














Posted by 京都学生団体EN at 05:17│Comments(0)
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